★本の量

 本の適正な長さとはどんなものだろうか。

  1. 必要情報量:必要とする知識や娯楽としての適度な長さがあるだろう。
  2. 読むのに使える時間:通勤時間(1時間以内で読み切れる)、毎晩床に入る前に読むのが楽しみな量(ただし、数日かかってもよい)
  3. 読む場所(移動しながらか、家でじっくりか)


◎知識習得型読書
 読める時間が無限であっても、一つのアイデアを理解して、そのアイデアを保持しながら読み続ける時間(アイデア存続時間)は個人差があったとしても、1時間以内のような気がする。
 1時間で読める量としては、日本語であれば70〜80ページぐらいが限度かも知れない。流し読みしながらではなく、考えながら読むのを止め、その考えをもとに読み進み、時には前に戻りながらということをすると、もう少し短くなるかもしれない。

 とすると、300ページもある本では、使える時間という観点およびアイデア存続時間の観点からして、多すぎる。無理かもしれないが、50から70ページの要点版と、事例やその主張の背景などが分かる300ページ程度の詳細版の双方を、出版するというのはどうだろうか。
 とにかく多くの本を読みたいとか要点だけを知りたいという人には要点版を、腰を落ち着けて読みながら理論的な背景を探ろうとする研究者には詳細版をという棲み分けができるかもしれない。


◎娯楽型
 長くても気にならない場合が多いが、総時間量で7時間以内(1日1時間で一週間で読了)には終われることが望ましい。
 時には乗り物の移動時間に応じた本の分類というのもあってもいい。
 《通勤時間内に》    3,40分程度の量 ショートショートなど
 《国内出張の際に》   2時間程度
 《海外出張や旅行の際に》5時間程度(嵩張らないようにするため2時間もの3冊でもよし)
 《毎晩寝る前の楽しみに》7時間程度