コ・クリエーション

野村総研のエントリー『第10回「コ・クリエーションを支えるIT活用」(2006/05/25)
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コミュニティーとの対話を通じて学習することが重要

 もっとも、企業が消費者に対してコミュニティーという場を提供すること自体は、今後はそれほど価値はなくなる。特定の企業が用意しなくても、SNSをはじめとした無料サービスがネットの中にはあふれているのだから。むしろそのコミュニティーに対して企業としてどんな情報を発信・開示していくか、そこから何を学ぶかという点が重要性を増す

 消費者ネットワークを味方につけるということは、とりもなおさず、企業・顧客という垣根を越えたオープンな環境の中で、企業としての学習の場を持つということにほかならない。企業がコミュニティーと対話して学習するプロセスを社内に構築していかなければ、新たな価値創造にはつながらない。例えば、第4回で紹介したボーイング社は、「ワールドデザインチーム」と名付けられた消費者のコミュニティーとの対話を通じて、旅客機の利用者の経験について多くのことを学び、実際のボーイング787の開発に生かしている。