SNSとブログ(少し書いた)

IBM Lotus Notes/Domino (R) をこよなく愛して。。。。のエントリー「環境の長続きの秘訣? 1から4」より抜き書き。コメントは後でしたい(←できるんかい?!)

Collaboration環境の長続きの秘訣? -1-より

Communityに参加するとか、情報を発信するとか色々ありますが、結局は人間ですから、気心の知れた人には話す、そうでない人には人には話さないという人間の本質的な部分が多くかかわっているのだと思えてなりません。

ここに情報を書き込むのは情報を掃いて捨てるようなものだという意見もありますが、KMという観点を考えると、ごもっともな意見です。

というのも、SNSのような世界はACLAccess制御されている訳ですから、Googleなどを代表とする検索Engineの検索対象ではありませんし、内部で持っている検索機能もGoogleのように充実してはいません。

しかし、ACLがあるからこそ、Userの安心感を得て広がっているのです。
Notes/DominoをR3の頃から利用している私としては、Closeな世界は実は大歓迎です。

というのもそこ(Closeな世界)でしか聞けないような話もあり、ノウハウもあります。

それが自分のSkillとして身についた時には外部に発信したりすることもあるでしょう。

Closeな世界は、もしかするとKMでいう暗黙知形式知化する役割を担っているのかも知れません

 気心が知れるとか、安心感とかは、信頼感ではないだろうか。少し危ない話をしても、話した相手はその話を広めることはないとかできるなら警戒感は弱まるだろう。そこで、普段は喋らないような本心(すなわち本当に思っていること)、人前では言わないような素朴な疑問などが出てくる可能性がある。暗黙知と言うよりも、本人にも知識かどうか分からないある意味では「戯言」に近い発言かもしれない。でも発しなければ、それは存在しないも同然だ。確かに、対面接触であれば表情や雰囲気で分かるかもしれないが、それでも何か言えばもっと明確に分かるだろう。

 言うこと、表現することが第一だ。そのためには、方法は何でもいい。SNSで語られたことが、そこで発展しなくてもいい。誰かの記憶に残るからだ。記憶に残り、それがまた誰かに語られたり、ブログに書かれたり、眼に触れる機会があるかもしれない。確かに、効率的ではないし、即効性もないだろう。そんなのでいいかと疑問を感じられるかもしれない。

 もし即効的に効果を上げたければ、どこかにあるKMツールを使えばいい。直感にしかすぎないが、SNSにしろブログにしろ、それらは、即効的知識生成のためのツールではなく、知を熟成させて知恵を生むツールではないだろうか。即効性ばかり求めず、そんなツールが一つくらいあってもいいのではないか(確かKMにも給湯室機能があったはずだ)。


Collaboration環境の長続きの秘訣? -2-より

Webで公開されているBlogの場合、検索エンジンで探せば情報は探せる訳ですから、Blogの内容があるテーマに絞られている必要性は少ないのかも知れません。

しかし、それでは定着した読者を得ることは難しいでしょうし、RSS Readerに登録して後続してもらえるということも少ないのではないかと思います。

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このように、検索からAccessされるのではなく、定着した読者がいると、Blogの執筆者はそこにモチベーションを感じて記事をかくことでしょう。

つまり、Discussionの場合、質問者と回答者という立場がありますが、回答者は質問者の感謝の言葉でモチベーションされたりするからです。

個人で情報発信しているBlogと言えど、状況は同じだと思います。

悪い言い方をすれば、「おだてて利用する」ということかも知れませんが、それで執筆者や回答者のモチベーションが上がるならそれでいいのではないでしょうか?

 書き手のモティベーションは必要かもしれない。アルファブロガーともなれば非常に高いモティベーションを持っているのだろう。しかし、ベータやガンマー(そんなのはないか (^^) )ブロガーや末端ブロガーにはモティベーションは逆に要らないように思う。私的なそしてメモ的なブログを書けばいい。誰も見なくても、使われなくても構わない。自分が使うから、それだけで効果がある。他人が参考にすればもうけものぐらいの気分の方が、気楽に書ける。気楽が末端ブロガー(イントラネットでは特に)の最高のモティベーターとなるはずだ。

 未来の自分が使いやすいように書くだけでいい。他人ことは二の次。こんなツールは少ない(ブログは独り言的に使うのは適しているが、SNSでは他人の目が気になりすぎるようで私には少し違和感があるが。勘違いだろうか)。

Collaboration環境の長続きの秘訣? -3-より

まず、この「ドミノ懇談室」は情報発信の場ではなく、質問コーナーだということです。

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IBM/Lotusのサポートでは、開発に関する質問は受けてもらえませんし、R5以前のサポートの切れた製品の問い合わせをすることはできません。

しかし、世の中にはサポート切れの製品を使い続けておられるUserさんもいらっしゃいますし、Notes/Dominoに新しく携われた方もおられるでしょう。

或いは、サポートされているVersionを利用中でも、ソフトウェア保守(PA Maintenance)に入られていないという場合もあるでしょう。

そういった方々は、IBMに問い合わせることはできないので、会社の先輩や同僚、Networkでの情報を頼らざるを得なくなります。


ここに、需要が生まれている訳で、「ドミノ懇談室」というのはこの需要に応える形になっているので、長続きしているのでしょう。

例えば、この「ドミノ懇談室」が有料であったとしたら、利用されない可能性も高いでしょうし、只で気軽に使えるということがCommunityを維持する力となっているのではないかと思います。

こういったCommunityでは、存在を継続させようとする力がCommunityのMember全員に行き渡っているのではないでしょうか?

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こういうCommunityになると、Communityの管理者がいなくても、自然に運営されていきます。

所謂、「ひとり立ちしたCommunity」とでもいいましょうか、こうなるとCommunityとしては長続きすることになるでしょう。

ただ、ここで忘れてはいけないのは、こういった質問コーナーのようなCommunityは回答する側がいて成り立っているということですから、質問ばかりするのではなく、回答する側にも回り、Give & Takeでの運営が重要だということです。


 気楽さ。せっぱ詰まった質問。そして感謝の気持ち。気持ちが通わせられるかどうかかもしれない。フィーリングの循環や、前の日にメモをした間接互恵が必要かもしれない。いずれにしても、直接メリットを受ける人だけではなく、見ている人たちからま、良い回答をしてくれた人への尊敬の念が現れる仕組みがあればいい。知恵袋には役に立った回答へのクリック評価があったようだが。

まずは、Q/A型でないCommunityを作ってみることです。

そこでは、Q/Aは一切受け付けないと宣言して始めた訳ですが、最初参加できるようにと、管理者が自ら幾つか情報を登録しないと始まりません。

しかし、情報発信型に近いこのCommunityは情報を発信する意欲のあるMemberが集まらないと、読者ばかりのMemberになり、結局は情報発信は管理者の役目になってしまいます。

こうなると、Blogで個人で情報発信しているのと何ら変わりませんし、Blogの方がOpenな世界で参照されるわけですから、情報発信としてはBlogの方が向いているわけです。

こういうCommunityは結局、情報発信する人に左右され、長続きしにくいCommunityになってしまいます。

なるほど。

Communityは、「XXが知りたい」、「XXを教えてほしい」という需要に基づき、情報を発信する人やコンテンツを管理したり運営を行うシスオペがいなくても参加者全員が平等な立場で参加しながら、育て、続けてて行くのが一番長持ちするのでしょう。

でしょうね。


Collaboration環境の長続きの秘訣? -4-

色々考えていると、Communityを存続させていくためには、「匿名性を保証する」あるいは「実名だが参加者が限定されている」のどちらかではないかと思えてなりません。

前者はいいのですが、後者の「実名だが参加者が限定されている」というのは、「その範囲がどこまでであればいいのか?」というのが想像もつかない世界です。

というのも、閉鎖性の観点で言えば、人によって感じ方が異なる部分であり、一律にここまでなら!という答えはないでしょう。

よく、「Notes/Dominoの似たようなDBがあるので統合してしまおう!」というような話も聞きますが、そこがCloseなDBであるなら、統合すると廃れてしまうこともありますし、実際私もそういう経験があります。

こういったCommunityはCloseなまま運営させてあげるべきなのかも知れません。

そうすることでCommunityは長続きして、様々な知識が集められていくことでしょう。

しかし、このままでは、このCommunityで生まれた知識が一般に知れ渡ることはありません。

これだけを捕らえると、「KMにはならない」、「知識をドブに捨てている」ということになりますが、そういうCommunityに参加している人の中には、必ず、ブローカー的な存在がいるのではないでしょうか?

様々な知識を集め、それを自分なりに理解してまとめて、Openな世界に出してくれるブローカー。

CommunityはCloseであることを活用して様々な知識を集め、それを昇華させていく。

こんな世界も重要なのではないかと思います

実名形式では、投稿する前に、参加者がそれぞれ自らの持つ情報をできうる限り昇華させるだろう。
匿名形式では、昇華の役割を誰かが負担しなければならない。

実名 匿名
クローズド 発信者個々で昇華。コミニュティの誰かが個々の知識を要約して外発信 コミニュティ内部の誰かが昇華した上で外発信する
オープン 発信者が個々で昇華。発信は自動だが要約やまとめは受信者 受信者が検索の上で昇華。発信は自動